恩師の命日

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                  恩師が逝った夏の日

8月10日(木)
昨日は高校時代の恩師の命日だった。

1年前,突然の訃報だった。 78歳。
高校3年間のクラス担任であり,3年間の数学の先生であった。家から通えない遠い高校だったが,先生の家はわが町の隣り,車で10分のところにあった。高校時代,家から離れて暮らす私に父親のように優しく目をかけてくださった。

数学の質問にいくと,しばし20秒ほど天空を見られたあと,半紙にさらさらと静かなコメントを付けながら解いていかれる。その指先を,美しい魔法を見るように眺め入ったものだ。

大きな身体には似合わない,数学者らしからぬ?繊細で流れるような字を書かれ,高校卒業以来,年賀状は1度もかかさず,また時折のこちらからの便りに,即,丁寧で実直なお返事が返ってきた。

私が大学卒業する頃は,いくつかの縁談もお世話くださり,そのご親切に応えられない自分が大変申し分けなかった。(母はその都度菓子折りを持って謝りに行った)。 結局,自分で選んでしまった結婚の,故郷での結婚式の介添え役をしてくださった。

その後,子どものこと,私自身の勉強のこと,頑張っている時は1番先に報告した。すると先生は高校時代の担任の続きのように,励ましのお便りをくださった。 8年前,実家の父が亡くなった時も,新聞の訃報を見て真っ先に駆けつけてくださり,涙がこぼれた。

2年前,数年ぶりにお訪ねすると,先生は髪も真っ白,痩せられ,腰が痛いと杖もついていらして,その変貌ぶりに狼狽した。お酒のお好きな先生は,初めて持参した「越乃寒梅」をとても喜ばれ,来年の夏もきっと持ってお訪ねしようと心に誓った。
ところが,お酒もちゃんと用意し,お会いするお盆もすぐそこに来ていた1年前,突然・・・。。

昨日お送りしたお花を,先生は見て下さっただろうか。 

先生がもういらっしゃらないという無念さ,淋しさが,いつも胸の奥に疼いたこの1年であった。



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